一年の健康管理は夏バテ対策から

夏バテとは、高温多湿の環境に身体がうまく適応できないことによる夏の体調不良の総称です。
体がだるいなどの疲労・倦怠感、食欲不振、睡眠不足、思考力低下など、症状は人それぞれ。

夏バテは夏限定の慢性疲労と思われがちですが、実は自律神経の乱れや体力の低下、栄養不足などにより、免疫力まで低下させてしまうのです。そしてその状態が長引くと、秋以降の健康にまで影響を及ぼします。


そうなる前に水分補給と睡眠はもちろんのこと、きちんと栄養もとって、早めの対策をしましょう。
夏バテ予防といえば定番は「土用の鰻」ですが、毎日というわけにはいきませんよね。

そこで今回は、日々の食事をちょっと意識するだけでできる「夏バテさせない食事のポイント」をご紹介します。夏の健康と免疫力アップを目指したい方、秋になっても夏の疲れが尾を引くという方、必見です!

目次

夏バテはなぜ起こる?

夏バテの主な原因

夏バテの主な原因は、この4つです。

・室内外の温度差による自律神経の乱れ
・発汗による水分・ミネラル不足
・食欲不振・消化機能低下による栄養不足
・熱帯夜による睡眠不足

夏バテとは

私たちの身体は、暑さを感じると、汗を出すことで体温を一定に保っています。これは自律神経の働きによるものです。
しかし、室内外の温度差を繰り返し感じることによって、この自律神経のバランスが崩れ、体の様々な機能に影響を及ぼします。
そして、食欲不振、倦怠感、胃腸の疲れなどの症状があらわれてくるのです。

また、発汗による水分やミネラルの不足、暑さによる睡眠不足も、夏バテの原因になると考えられます。
さらに水分のとりすぎによる、消化機能の低下や体内温度の低下も原因に。食欲がないからといって冷たい麺類ばかりを選ぶなど偏った食事をしていると、栄養が不足して、さらに夏バテは悪化してしまいます。

夏バテさせない食事のポイント

夏バテさせないためには、「ビタミンB1」「たんぱく質」「ミネラル」「クエン酸」「アリシン」、これらの栄養素を意識してとるのがおすすめです。

スタミナUPに「たんぱく質」と「ビタミンB1」

「たんぱく質」には筋肉の疲労回復、体力の温存、そして持久力を向上させる働きがあります。
中でも豚肉には“疲労回復ビタミン”と呼ばれる「ビタミンB1」が豊富。
「ビタミンB1」は食事でとった糖質をエネルギーに変えるとともに、体内の老廃物の代謝を行い、疲労を回復させる働きがあります。

たんぱく質は肉、魚介類、卵、大豆製品などに。ビタミンB1は豚肉やうなぎ、レバー、大豆製品などに多く含まれています。

効率的な水分補給を

水分はたくさんとれば良いというものではありません。
たくさん汗をかくと、体内の水分とともにミネラルも失われます。そのため、水だけを一度に補給すると、血中のミネラル濃度が低くなって脱水症状をきたすことも。
こまめに水分、そしてミネラルも忘れず補給しましょう。

ミネラルはスポーツドリンクの他、小魚、牛乳、ほうれん草などに多く含まれています。

「麺類」にはトッピングでバランスを

そうめんや冷やし中華など、麺類ばかり食べていると糖質に偏り、たんぱく質やビタミン、ミネラルといった栄養素が不足しがちです。
麺類を食べる時は生姜やシソなどの薬味やトッピング、おかずを足すなどして、麺類だけの食事にならないようにしましょう。

冷たい物のとりすぎはNG!

冷たい物がつい欲しくなる季節ですが、胃腸が冷えてしまうと消化の働きが鈍り、免疫力の低下や血行不良、代謝低下などにつながります。
冷たい物を食べた後は、温かい飲み物を飲んだり、香辛料を加えたりして体の深部を温める工夫をしましょう

「クエン酸」で疲労回復

「クエン酸」は疲労を軽減し、新陳代謝を活発にするとされています。
また、体内のエネルギー効率を良くするので、夏バテによる疲労の回復に役立ちます。

柑橘類、じゃがいも、酢、梅干し、シソなどに多く含まれています。

旬の夏野菜で栄養補給

トマト、枝豆、モロヘイヤ、ゴーヤなど、旬の夏野菜はビタミンやミネラルが豊富。
また、夏野菜には水分が多く含まれ、体の熱を下げる働きがあります。特に、水分が多く含まれるきゅうりやスイカなどのウリ科の野菜はおすすめです。

食事にも気をつけて夏バテを防ぎ、元気に過ごしましょう!

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