実はスーパーフード!チョコレートの健康効果

虫歯の原因、肥満の元といわれている、甘くて高カロリーのチョコレート。
近年の研究で、チョコレートは優れた健康効果がたくさんあるスーパーフードであることが分かってきました。

そのカギは、チョコレートの主原料である「カカオマス」に豊富に含まれる「カカオポリフェノール」の優れた抗酸化力にあります。

「カカオマス」とは、発酵させたカカオ豆を焙煎して種皮を取り除き、細かくすりつぶしたもの。これに砂糖や粉乳などを加えて練り固めるとチョコレートになります。
かつて美容・健康に良いと話題になったココアも「カカオマス」からできています。

このように、チョコレートは発酵食品からできているのです。

チョコレートは健康に良いというのは本当なのでしょうか?よく聞くチョコレートに関する噂の真実は…?
今回は、そんな疑問を解消していきましょう!

目次

あなたは知ってた?チョコレートの真実

チョコレートにまつわる様々な噂。ここでは代表的な4つの噂をご紹介します。

Q1.チョコレートを食べるとニキビができるってホント?

A. ウソ
チョコレートとニキビの発生に直接的な関係はありません。

栄養素がたっぷり含まれたカカオ豆は、美容やアンチエイジングに役立つスーパーフード。
「カカオポリフェノール」の優れた抗酸化力は、肌にダメージを与える活性酸素の働きを抑えたり、紫外線による炎症を防ぎ、美肌を守る働きが認められています。

しかし、チョコレート菓子の中には、糖質と脂質の多いものもあります。そうした糖質と脂質などの過剰摂取が、ニキビの原因になる可能性も考えられます。

※チョコレート菓子=チョコレート生地が全重量の60%未満で、ナッツや、ビスケットなど他の食材と組み合わせたチョコレート加工品のこと。

Q2.チョコレートでホントに便通が改善するの?

A. ホント
「カカオプロテイン」と「食物繊維」が腸内で働き、便通改善に繋がります。

チョコレートの主原料であるカカオ豆には、タンパク質の一種「カカオプロテイン」が含まれています。
カカオプロテインの一部は難消化性(消化されにくいタンパク質)のため、摂取した後、小腸で消化吸収されず、そのまま大腸まで届きます。
そして、大腸に届いたカカオプロテインは便のかさを増やして排出されます。

また、カカオ豆は食物繊維も豊富。
食物繊維は、腸内に溜まった老廃物を排出する働きを持つ上、善玉菌を増やすことで腸内環境を整えてくれるのです。

Q3.チョコレートにカフェインが入っているってホント?

A. ホント
高カカオチョコレート25gに対し、コーヒー1杯の約1/5のカフェインが含まれています。

実は、チョコレートにも少量ですがカフェインが含まれています。
カフェインは集中力アップ、ストレス軽減等の働きが期待できます。チョコレートは、仕事や勉強のお供にしたいおやつですね。

チョコレートだけでカフェイン過剰摂取の心配はありませんが、コーヒーなどのカフェインを多く含むドリンクと一緒に食べる時は、一度にたくさんの量を食べないよう注意しましょう!

Q4.高カカオチョコレートなら、食べても太らないよね?

A. ウソ
たくさん食べれば、肥満の原因に。

カカオ豆の脂肪分はステアリン酸(飽和脂肪酸)なので、体内に吸収されにくいという性質を持っています。
例として、カカオ72%のチョコレート25gを4週間連続して摂取した結果、体重やBMIなどの増加はみられないという研究報告もあります。

しかし、体に良い脂肪であってもたくさん食べればもちろんカロリーオーバーになり、肥満の原因に。
カカオ70%以上のチョコレートの場合で、1日30g以下をおすすめします。

※カカオ成分70%以上のものを、高カカオチョコレートとよびます。
※高カカオチョコレート100g中の脂質は40~53g、エネルギーは600~655kcal。50~64歳日本人女性の総脂質の1日当たりの摂取目標(2020年)は53.5g、菓子・嗜好飲料等から摂取するエネルギーの目安は200kcal以内。

チョコレートは食べ過ぎはNGですが、上手く取り入れると嬉しい効果がたくさんありますね。
ぜひ毎日のおやつに、チョコレートを選んでみませんか?

参考資料:
日本チョコレート・ココア協会
明治-チョコレートと健康効果に関するレポート
高カカオをうたったチョコレート(結果報告)-厚生労働省
カフェインの摂取基準-厚生労働省

目次