筋肉は、何もしなければ25~30歳頃をピークに衰えていきます。
さらに運動不足が加わると筋肉量が低下して、老化に拍車がかかります。
しかし、これは高齢者だけの問題ではありません。
たとえ現役世代でも、パソコンやスマホを長時間使い続けたりステイホームで出歩かなくなったことで、筋肉が使われず衰えてしまいます。
でも安心してください。衰えてしまった筋肉は、使うことで増やすことができます。
しっかり鍛えれば、いくつになっても若々しくいることができるのです。
特別な筋トレは必要ありません。
将来に備えて今日から早速、筋肉を使って貯めましょう!
筋活で100歳まで元気に歩こう!
骨にも関節にも役立つ筋活
100歳まで元気に歩くためには筋肉はもちろん、強い骨も大事です。
骨密度はウォーキングや筋力トレーニングなど、骨に直接刺激を与えることで高めることができます。
ただし、過度な運動は関節の負担になります。
膝に不安を抱える人は、まずは膝まわりの筋肉を増やしましょう。強い筋肉は歩行時の着地の衝撃を和らげ、関節を守ってくれます。
スロートレーニングで筋活
「スロートレーニング」とは、無理なくゆっくりと筋肉に負荷をかけるレジスタンス運動※です。筋肉や関節にかかる負荷が小さいので、運動に慣れていない方でも比較的簡単にできるのでおすすめです。
食べて筋活
筋活において、運動と同じくらい大切なのが食事です。
筋肉はたんぱく質でできています。
運動の前後は、たんぱく資源となる肉や魚、卵、豆製品を積極的に摂りましょう。
そして、筋肉をさらに効率よく貯めるには、たんぱく質と一緒に糖質を摂ること。
糖質は、筋肉へたんぱく質のとりこみを促進する働きがあります。糖質はパンや米、芋類、バナナなどに多く含まれています。
糖質が不足すると体は、筋肉内にあるたんぱく質を分解することで糖質を作り出します。
せっかく貯金した筋肉を使ってしまうのです。
糖質制限をしてご飯を食べないという方もいますが、筋肉が作れず基礎代謝低下へとつながります。食べないのではなく、食べる順番や食事時間を工夫し、きちんと摂取しましょう。
*厚生労働省では、18歳以上の日本人の1日あたりのたんぱく質の摂取量目安は、男性が60g、女性が50gを推奨。(2015年版)
どこでも気軽に筋活運動!
うぇるびー通信編集部がおすすめする、いつでもどこでも気軽にできる筋活運動をご紹介します。1日5分×週に3回、短時間集中でしっかりと行いましょう!
負荷レベルは「少しきついかな」という程度が基本です。慣れてきたら、少しずつレベルを上げていきましょう。
1.「腕貯金」腕立て伏せ(膝つき)
4~6秒かけ、ゆっくりと肘の曲げ伸ばしをします。膝を頭から遠い位置につくほど、きつい運動になります。膝の位置を調整して行いましょう。
2.「腹貯金」腹筋運動(上体起こし)
膝は曲げ、反動をつけずに起き上がりましょう。お腹に力を入れるよう意識することが大切です。
3.「脚貯金」ハーフスクワット(負荷の軽いスクワット)
椅子から立ち上がる動作と同じ形で、6~8秒かけ、ゆっくり曲げ伸ばしをします。
膝を痛めず筋力をしっかり鍛えられます。不安定な方は椅子の背や机に手をついて行ってください。
さあ、筋活を始めて、100歳まで元気に歩きましょう!
参考資料:
近畿大学生物理工学部准教授:谷本道哉(2018)『すごい筋肉貯金』宝島社
早稲田大学スポーツ科学学術院教授:福永哲夫・神崎史(2006)『貯筋通帳』-改訂版-ワニマガジン社