年末年始に毎年ニュースになる、おもちによる窒息事故。原因は「飲み込む力」が弱くなっているからだと知っていましたか?
「飲み込むという動作は生まれた時から無意識で行っているため、やり方を認識したことがなく、衰えても気づきにくいんです。これが、窒息事故や『誤嚥性肺炎』を引き起こすことに。シニアの方のほとんどはのどの力が衰えているので、のどを鍛えて、動きをよくすることが必要です」(浦長瀬昌宏先生)
「飲み込む力」をつけて、むせずに食事を楽しめるのどを保ちましょう!
教えてくれたのは…
浦長瀬 昌宏先生
耳鼻咽喉科専門医。嚥下トレーニング協会代表理事。協会を立ち上げ、嚥下機能改善トレーニングの指導を行っている。
教えてくれたのは…
浦長瀬 昌宏先生
耳鼻咽喉科専門医。嚥下トレーニング協会代表理事。協会を立ち上げ、嚥下機能改善トレーニングの指導を行っている。
のどの衰えは命に関わる!
食べ物がロに入ると、のど仏が上がり食道が開きます。しかし、のどが衰えると、この動きがうまくできなくなります。すると、本来は食道に送られる食べ物や唾液が、気管や肺へ流れ込んで「誤嚥」が起こるように。
飲み込む力が低下している方必見!
つぎで、誤嚥を防ぐためのトレーニングをご紹介します。
「飲み込む力」をつける ごっくんトレーニング
飲み込む力を鍛えるために最も効果的なのが、のど仏がしっかり動くほど「ごっくん」と飲み込むこと。このトレーニングを毎日続けて、一生元気なのどに!
※できる範囲で安全に行ってください。
ステップ① のどの動きを確かめる
飲み込む力があるほど、のど仏が力強く上下します。しっかりできるかトライ!
多めの水を飲み動きをつかんで
のど仏に手を当てながら、多めの水を一口で飲み込んだり、連続して飲み込むと、のどを動かす時のカの入れどころがわかりやすくなります。むせないように注意して行って。
ステップ② 飲み込み力を鍛える
のど仏を持ち上げた状態に保つことで、のどの筋肉を鍛えるトレーニングです。
「飲み込む力」をサポートする プラスαトレーニング
のどは飲み込むだけではなく、声を出したり、舌を動かしたりすることで動きがよくなります。日頃から、のどに刺激を与えて鍛えましょう。
舌はのど仏にある「喉頭」とつながっており、舌を大きく前に出したり、引っこめたりすると、のど仏を動かせます。のど仏に手を当てて動くのを確かめながら、舌を大きく出し入れしましょう。
「声帯」は、飲み込む時に気管の入り口を閉じ、誤嚥を防ぐ役割もしています。高い声を出すと、声帯が引き伸ばされて、声帯の筋トレに。出しやすい低い声から徐々に声を高くしていくトレーニングをすると◎。
猫背になるとあごが前に突き出し、のど仏を上に動かしづらくなるため、飲み込みにくくなります。食事の時は背中をまっすぐ伸ばし、飲み込みやすい姿勢にしましょう。
飲み込む力が弱い人は「吐き出し力」も弱っています。呼吸筋を鍛えると、誤嚥した時にしっかり吐き出せるように。空気を十分に吸い込み、お腹に力を入れて「ハッハッハッ」と声を出しながらリズムよく吐き出して。
最後に
いかがでしたか?飲み込む力を鍛えて、年末年始も安全に食事を楽しみましょう♪
次のページでは今月のレシピをご紹介!
「年末年始のおもてなしレシピ」ぜひご覧ください✨
【注目】人気の記事はこちら
ひざサポーターで快適ウォーク
寝ながら血管ストレッチで全身若返り
夏の低栄養を防ぐ!「豆活」のすすめ