「シニア型便秘」は便活習慣ですっきり!

年を重ねると増えるのが、便秘の悩み。特に男性は若いころ、便秘の経験が少ないため、深刻に悩んでしまいがちだとか。でも、誰にでも起こること、と専門医の前田孝文先生は言います。

「大腸は『ぜん動運動』により伸び縮みして、便を送り出しています。しかし、加齢でそのカが低下すると、腸がだらんと伸びた状態に。すると便が腸内を通過するのに時間がかかり、水分がどんどん吸収されて便が硬くなり、出にくくなるのです」

便秘の原因となる食事や運動など生活習慣を見直して、お腹をすっきりさせましょう!

教えてくれたのは…
前田 孝文先生
南流山内視鏡おなかクリニック院長。便秘や下痢など胃腸障害の治療を行う。

前田 孝文先生
目次

思い当たることありませんか?「シニア型便秘」が起こる原因

シニアの便秘は、さまざまな要素が重なりあって起こります。
まずは便秘につながる要因をチェックしてみましょう。

腸の感覚の低下

直腸の感覚が低下すると便意を感じなくなり、排便のタイミングを逃すように。

食事量が少ない

食事量が少ないと便の量が減り、排便しづらくなります。腸の働きの低下にも。

いきむ力の低下

腹筋が弱くなると、いきむ力が低下し、スムーズに排便できません。

水分不足

便は8割が水分。のどが渇かないから、と水分を摂らないと便が硬くなります。

病気・薬の副作用

糖尿病やうつ病などの病気や、薬の副作用で腸の動きが悪くなることも。

運動不足

運動量が少ないと腸への刺激が減り、排便に必要な筋力も衰えます。

いかがですか?
思い当たることがあれば、次でご紹介する便活習慣を取り入れてみましょう♪

朝の便活習慣

朝は1日のうちでもっとも排便しやすい時間帯です。
毎日このタイミングに合わせた便活習慣を!

🕕6:00

腸もみでお腹を目覚めさせる
両手を重ね、指先で右骨盤の内側→右肋骨の下→みぞおちの下→左肋骨の下→左骨盤の内側の順にもみほぐしていきます。少し痛いくらいにしっかりと押し込むのがポイント。

🕡6:30

ウォーキングで心身をリラックス

朝、太陽の光を浴びながらウォーキングなどで体を動かすと、腸が刺激されます。また、心身がリラックスするので便意を感じやすくなり、スムーズな排便に。

🕖7:00

朝食をしっかり食べて大腸を動かす

大腸のぜん動運動が一番起きやすいのは朝食後なので、しっかり食べて。おすすめは和食。白米は便のかさを増やし、味噌汁・納豆・漬物などの発酵食品が腸内環境を整えます。

🕕8:00

「考える人」ポーズで便を出やすく

便意がなくても、朝食後は5分ほどトイレに座る習慣を。座ったら、前かがみの「考える人」ポーズをとって。腸と肛門が一直線になることで、スルリと出やすくなります。

無理にいきむのは NG !
強くいきむと血圧が急上昇し、心臓や血管の負担に。便意を感じるまで静かに待って。

お通じのゴールデンタイムを逃さないよう試してみましょう!

快便食でもっとすっきり!

便秘改善には、食生活の見直しが大切。
続けることで、便がどんどん出やすくなっていきますよ。

★根菜をたっぷり

食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」があります。便をやわらかくする水溶性食物繊維は、快便に必須。しかし、不足しがちなので、根菜類やカボチャ、アボカドなどの含有食品を積極的に摂りましょう。

★腸活フルーツを欠かさない

食後のデザートはキウイフルーツが一推し。黄色のものは水溶性食物繊維が少ないので、緑色のものを選んで。便をやわらかくする「ペクチン」を含むりんごや、腸内環境を整えるバナナもおすすめです。

★パンやうどんより白米を

白米に含まれるでんぷん「レジスタントスターチ」には、便通を良くする働きがあります。一方、パンやうどんなど小麦製品に含まれる「グルテン」は腸内環境を乱す原因にもなるので、主食は白米を中心にすると◎。

最後に

いかがでしたか?便活習慣、是非お試しください!

次のページでは今月のレシピをご紹介!
「腸が元気になるレシピ」ぜひご覧ください✨


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